OUR BOTTLE
日本の鎖国時代、通商が公認されていたオランダ船の水夫が、長崎港停泊中に海中へ投棄したジンの空瓶は、やがて茶人に見出され、茶室を飾る花入として珍重されました。そんなわけで、日本には多くのケルデル瓶が桐箱に収められて伝世しています。
これに示唆を受け、MAWSIMのジンボトルは、カラフェや花瓶として二次利用していただくことを前提に品質管理しています。環境負荷の観点からも、同一地点での再利用は最良の方法の一つです。
- 再利用されない場合は、お住いの地域のルールに従ってリサイクルしてください。
- 一晩水に浸けておけば、ラベルはきれいに剥がせます。
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ケルデル 1st
2022年7月〜2024年9月
東京の町工場で半人工的に造られているため、ゆらぎや気泡、ヘアラインなどの個性的な表情があり、一つとして同じ造形のものはありません。
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ケルデル 2nd
2024年10月〜
ガラス原料としても再資源化不可能な、本来廃棄されるはずの色替えボトルを採用しています。鮮やかなグリーンから深いブルーへと階調する個性的な色合いは、やはり一つとして同じものがありません。
ケルデル瓶とは?
ケルデル瓶(Kelderfles)とは、ケースボトル(Case bottle)を意味するオランダ語で、12本単位で梱包されて輸送された「ケース」に由来します。ケルデル瓶は正方形の垂直面を持ち、このケースに隙間なく格納できるために、輸送効率に優れ、多くの緩衝材を必要としない、中近世の省エネボトルなのです。
1570年代以降、オランダ・ベルギー・ドイツ北部で一般ビンとして製造され、1770年代以降の世界的なジンの消費増大に伴い、垂直型からテーパー型に形を変えます。垂直型は、金型から引き抜くときにくっつく傾向があり、大量生産に適さなかったからです。
MAWSIMのジンボトルは、このケルデル瓶をゼロベースから型成形し、再構築したものです。未知の密林や中世の海原をイメージした特別な色の、特別なクラフトジンを満たすに足る、特別なクラフトボトルなのです。